ベビーサインを覚えるお子様は、自分の気持ちの表現も上手になります。例えば【嬉しい】【悲しい】【暑い】【寒い】のような形容詞。考えてみれば、形容詞は抽象的なので、指差しや喃語では表現しにくいですよね。

三男が1歳9ヶ月の頃、自宅にあった裁縫に使うような小さなポンポンを見つけました。「ふわふわで可愛いね。」と声をかけながら【可愛い】のサインを見せました。

それ以来三男は、絵本で動物の赤ちゃんを見た時や、ふわふわのぬいぐるみと遊ぶ時、【可愛い】のサインをするのでした。

ある日、私を見て【可愛い】とサインする三男。私が可愛い?私の頭にはハテナが。「可愛いの?」と聞き返すと、私の服を指差し。そこにはビーズでデザインされたキラキラした刺繍があったのです。「あぁ、服の飾りね!そうだね、キラキラして可愛いね!ありがとう!」嬉しくなった私は三男にお礼を言いました。

1歳9ヶ月の子でも、母の服を褒めてくれるなんて、とても嬉しくとても可愛らしい一コマ。サインを通して素敵な思い出ができました。

文:野本ひさえ

【コラム筆者紹介】野本ひさえ
2014年に西尾市、2016年に岡崎市にて日本ベビーサイン協会認定
MeandFamilyベビーサイン教室を開講。自身の3人の子供達と3度のベビーサイン育児を経験。赤ちゃんとのコミュニケーションの楽しみ方をアドバイスし、楽しめる子育てをサポート。日本おひるねアート協会認定講師としても活動中。