ベビーサイン育児の2つめのメリットは、「赤ちゃんの健康と安全に役に立つ」こと。

おしゃべりがこれからの赤ちゃん、保護者の十分な健康管理が必要です。

水分は足りているかな?
【水】や【お茶】のサインを学んだ赤ちゃんは、欲しい時にサインで知らせてくれます。

食欲はあるかな?
【もっと】や【おしまい】で
まだ食べたい気持ちや、もういらない気持ちを教えてくれます。

たとえば、こんなエピソードがあります。Sくん、ある日、ひどく夜泣きをしました。ママが灯りをつけて抱き上げて様子を見ると、サインで必死に訴えていました。
お口に指をとんとん、【水】。
実は、卒乳をしたばかりのSくん、
おっぱいなしでの睡眠にまだ慣れない頃の夜中に水分を欲しがっていたのです。
サインで教えてくれるおかげで、
ママもSくんの要求がすぐに理解できました。
水を口にするとすぐにまた寝入ったそうです。

赤ちゃんの生活には危険も伴いますよね。電気のコンセント、熱いお鍋やはさみなど、大人が気をつけていても、歩けるようになる、登れるようになると、好奇心旺盛な赤ちゃんは思った以上に行動的。

そんな時に、【痛い】【熱い】【汚い】などのサインを学んだ赤ちゃんは
触ってはいけない理由をしっかり理解します。

例えば、お子さんが食べ物を床や地面に落としてしまった時、あ、食べないでほしいな!とママは、思いますよね。そんな時に、ベビーサイナーの赤ちゃんは、ママの顔を見て、【汚い】と、サインをします。「汚いからたべないよね。」と、サインで伝えてくれるのです。
このエピソードは、ベビーサイン育児を実践するご家庭ではよくあるお話。
普段気をつけていることを赤ちゃんが理解してくれている、
サインがあるからこそ気付けます。

この様に、ベビーサインは、赤ちゃんの健康と安全に役に立ちます。

サインを学ぶ機会のある赤ちゃん、理解している事をサインで伝えられる事で
赤ちゃんの健康と安全に関しても、お互いの意思疎通がよりスムーズになるのです。

 

 

文:野本ひさえ

【コラム筆者紹介】野本ひさえ
2014年に西尾市、2016年に岡崎市にて日本ベビーサイン協会認定
MeandFamilyベビーサイン教室を開講。自身の3人の子供達と3度のベビーサイン育児を経験。赤ちゃんとのコミュニケーションの楽しみ方をアドバイスし、楽しめる子育てをサポート。日本おひるねアート協会認定講師としても活動中。