では、ベビーサインを取り入れることで何がかわるのか?メリットはたくさんありますが、今回はまず、4つにまとめたうちの1つをご紹介します。

1つ目は、育児が楽になること。
例えば、こんなエピソードがあります。

1歳2ヶ月のSくん、ある日、お母さんと外出しました。いつものように、だっこひもの中でのお買い物、すると、Sくん喃語をわぁわぁ言いだし、ぐずり始めた様子。どうしたのかな?と、見てみると、Sくん、ママにサインをしました。

【すわる】

「座るの?!」ママは半信半疑でカートに乗せてみました。すると、にこっと満足気な表情を見せたSくん。
【すわる】のサインをすることで「カートに座りたい!」と主張していたのです。普段、だっこで平気なSくんでしたが、この日はカートに乗りたい気分だったのですね。ママが要求を理解してくれたおかげで、ママとのお買い物が楽しめました。

ぐずりだしても、サインがあるから確実に気持ちが伝えられる。ママもぐずりの要求を理解できる。そんな風に、サインのおかげでスムーズなコミュニケーションが可能になります。それにより、お互いを理解しやすくなることで育児においてのフラストレーションが減ります。

「泣く」以外に、気持ちの表現方法を知っていたら・・・、赤ちゃんは気持ちをしっかり伝えてくれるのです。

 

文:野本ひさえ

【コラム筆者紹介】野本ひさえ
2014年に西尾市、2016年に岡崎市にて日本ベビーサイン協会認定
MeandFamilyベビーサイン教室を開講。自身の3人の子供達と3度のベビーサイン育児を経験。赤ちゃんとのコミュニケーションの楽しみ方をアドバイスし、楽しめる子育てをサポート。日本おひるねアート協会認定講師としても活動中。